運転事情
 交通に関する代表的なことがら
交通全般・歩行者 |車の運転 | オートバイの運転 | 自転車の運転 

 ドイツの車、オートバイ、自転車での交通に関する主なことがらを以下にまとめました。
  日本での交通法規に慣れた私たちが、ドイツで注意すべき事柄を重点的にまとめています。
 ドイツの交通標識一覧表でも各標識の説明をしていますので、あわせてご参考ください。
 右上の項目をクリックすると該当項目に飛び、下方へスクロールさせてもご覧いただけます。

(最終リサーチ2006年1月) 


ドイツの交通は、人も車も右側通行です。
道路を横断する際は、日本のように「右を見て、左を見て、もう一度右を見てからわたりましょう」方式で確認すると逆になりますから注意しましょう。
ドイツの信号は、赤色・黄色・緑色が縦に並び、交差点の手前に付いています。
青から赤になる場合は日本と同じですが、赤から青になる場合は、赤色と黄色が同時に点き、そののちに青になります。
黄色だけが点滅している場合は「一旦停止」を意味し、赤の点滅はありません。
信号のない道路は車両や自転車が優先ですから、歩行での横断は注意しましょう。
標識のない角では右からきた車両が優先です。
  (よく耳にする言葉:rechts vor links/レヒツ・フォア・リンクス/右優先)
ベルリンは自転車専用路が設けられている道路が大変多くあります。
その一部は歩道を色で分けたもので、赤い色をしているなどで見分けがつきます。
自転車でかなりのスピードを出す人も多いので、自転車道を歩かないよう注意しましょう。
パトカーや救急車が青い回転灯を回したり、サイレンを鳴らして走行しているときは緊急出動中です。ドイツでは、緊急出動の際、青い回転灯は必ず回転させますが、サイレンは混雑した場所や交差点など、必要時以外は鳴らしません。サイレンが鳴っていなくても、回転灯が回っている場合は緊急出動中ですから、道路を横断する際は緊急出動している車両がないか必ず確認しましょう。
路上で遊んではいけません。ベルリンには公園施設が十分にあります。
公園は、場所によっては芝生に立ち入ってはいけない、ボール遊びをしてはいけないなど、規制を設けているところがあります。看板を確認しましょう。
児童公園には犬を連れて入れません。
散歩道や市民公園でも、特別な許可のない場所では犬にリードを付けなければなりません。
ベルリンでは路上駐車が基本です。走行している車両にとっては、歩行者の横断は車の陰で見えにくくなっています。道路を横断する際は特に注意しましょう。
ベルリンでは旧東ベルリンエリアにトラムが多く走っています。トラムは自動車と道路を共有するところも多く、比較的静かに走行するので気づかず飛び出すなどでのトラム事故が頻繁に起きています。車道を横断する際は特に気をつけましょう。




車の運転

ドイツの交通は右側通行です。
市内の速度制限は、標識の出ていない場合、市道で時速50キロまで、アウトバーンで時速100キロまでです。自動車専用道路を走行する場合も、ベルリン市内では標識の出ていない場合は時速50キロまでしか出してはいけません。なお、速度制限の標識が出ている場合は、その標識が解除されるまではその速度を守らなければなりません。
郊外での速度制限は、標識の出ていない場合、白線の引かれた国道では最高時速100キロ、白線の引かれていない国道では80キロです。なお、速度制限の標識が出ている場合は、その標識が解除されるまではその速度を守らなければなりません。
アウトバーンは速度制限のない所では何キロで走行しても構いません。
ですが、ベルリン市内では最高でも時速100キロまでの制限がなされ、多くの場所では80キロ制限になっています。また、ドイツ国内でも無制限で走れる場所は少なくなってきており、多くの場所で120キロや130キロなどに制限されています。なお、速度制限の標識が出ている場合は、その標識が解除されるまではその速度を守らなければなりません。
標識のない角では右からきた車両が優先です。
  (よく耳にする言葉:rechts vor links/レヒツ・フォア・リンクス/右優先)
住宅街に見かける「30」と大きく書いた四角い看板は、そのエリア全域にわたり30キロの速度制限がなされているという意味です。解除されるまで時速30キロ以内を守ります。
  (よく耳にする言葉:30 ZONE /ドライスィッヒ・ツォーネ/時速30キロ制限エリア)
パトカーや救急車が青い回転灯を回したり、サイレンを鳴らして走行しているときは緊急出動中です。付近を走行する車両は、スピードを落とし、方向指示器を点滅させ、路肩に寄りながら緊急出動中の車両を最優先させます。ドイツでは、緊急出動の際、青い回転灯は必ず回転させますが、サイレンは混雑した場所や交差点など、必要時以外は鳴らしません。回転灯を付けた車両が走行しているときは、回転灯が回っているかいないかを確かめます。サイレンが鳴っていなくても、回転灯が回っている場合は緊急出動中ということです。なお、回転灯には青色のほかに黄色もあります。黄色の回転灯は、事故を未然に防ぐために危険を知らせる役目を果たしています。黄色の回転灯が回っているときは、注意しながら走行し、交通整備が行なわれているときはそれに従います。
ベルリンでは路上駐車が基本です。駐車禁止などの標識がないか確認してから駐車します。
特に、路面電車(トラム)路線のある通り沿いに駐車する場合は、はみ出した駐車をして、トラム走行に支障を来たしていないか注意が必要です。
ベルリン市内の道路は路上駐車でも有料のところが多くあります。駐車する場所が有料駐車エリアかどうかを必ず確認します。有料駐車エリアに駐車する場合は、駐車後すぐに最寄の駐車券売機で購入し、車のフロントガラスの内側、見えやすいところに置きます。有料時間帯や駐車料金、そのタクト計算はエリアによって異なりますので、券売機でその都度確認します。
券売機が故障していたなどで券が購入できなかった場合は、Parkscheibe/パーク・シャイベ/駐車時間掲示カードの数字を駐車開始時間に合わせた後、車のフロントガラスの内側、見えやすいところに置きます。
有料駐車エリアに在住し、車を所有している場合は、年間契約で格安駐車が可能な居住者駐車ステッカー/Parkvignetten/パーク・ヴィギネッテンを申請することが出来ます。
運転者も同乗者も全員シートベルトの着用が義務付けられています。
12歳未満、または身長150cm以下の子どもを乗せる場合は、チャイルドシートの使用が義務付けられています。
 12歳以上の子どもは、身長が150cm以下でもチャイルドシート使用の必要はありませんが、ですが底上げ式のシート代用イス/Sitzerhöhung/ジッツ・エアホェーウンクの使用が推奨されています。
  12歳以下であっても身長150cm以上の子どもは、チャイルドシートは使わず、通常のシートベルトを着用します。
 
エアバッグの付いている助手席に後ろ向きに装着するタイプのチャイルドシートを乗せてはいけません。
走行中の携帯電話の通常使用は禁止です。フリート-ク機能かイヤホン着用にて使用します。
時間限定の駐車スペースに停める場合は、Parkscheibe(パーク・シャイベ/駐車時刻表示票)を使用し、駐車開始時間を表示させフロントの見えやすいところに置いておかなければなりません。
ガソリンの給油はセルフサービスです。
自分で給油し、レジで給油に使用したステーションについている番号を言い、支払いをします。
複数で乗り合わせている際など、一人が支払いにいっている間に一人が車を他の客の邪魔にならないよう別の場所に動かそうすると、レジの人から無賃給油と間違われ警察に通報されそうになる場合がありますから、支払いは終わるまでは車を移動させない方が無難です。
車間距離は、ドイツの道路交通法は、同一の進路を走行している他の車両の直後を走行する際、前を走る車両が急ブレーキを掛けても追突を避けることができるだけの距離を車間距離として保たなければならないとしています。
一般的には、走行時速の半分の数を車間距離の目安とする人が多いようです(時速50キロで25m以上の車間距離を空けるということ)。

 


オートバイの運転


 交通法規は車の運転と同様ですが、オートバイの運転に関する特記事項は以下の通りです。

どの排気量のものでも、ヘルメットの着用が義務付けられています。
オートバイ走行に相応しい服装で乗車しなければなりません。
オートバイの二人乗りがアウトバーン上でも認められています。
ステップにしっかり足が着く身長以下の子供のオートバイ同乗は禁じられています。
オートバイ走者同士は、見知らぬ者でも手を挙げて挨拶をします。
オートバイでのけん引は禁止です。

 


自転車の運転


 交通法規は車の運転と同様ですが、自転車の運転に関する特記事項は以下の通りです。

チャイルドシート着用での子供の同乗を除き、二人乗りは禁止です。
自転車専用道路がある場合は、車と同方向の線を走行します(専用道路内の逆走行は禁止)。
自転車専用道路がない場合は、大人は車道を車と同方向で走行します。
子供および子供の同伴者は歩道の走行が許されています。歩道を走行する場合でも、車と同方向の歩道を走ります。
自転車での走行も携帯電話の通常使用は禁じられています。イヤホンを着用してください。
自転車での交通法規違反でも自動車免許所有者は自動車免許に処罰を受けます。