電話

    
以下にドイツでの電話事情一般についてまとめました。

(最終リサーチ2006年4月
自宅の電話

 電話はドイツ語で一般にTelefon/テレフォンと呼ばれ、家庭に固定して設置され、月毎に通話料金を支払う有線式電話(固定電話)をドイツ語でFestnetz/フェスト・ネッツと言います。
  (最近はワイヤレス電話機も普及していますが、固定電話のワイヤレス機はその家庭に設置されたアンテナからしか受信できないので「固定電話のワイヤレス機種」ということになります)
 固定電話は(ワイヤレス機種であっても)外出先で使用できず、その電話番号には必ず市外局番(ベルリンの市外局番は030)が付いています。
 ドイツ国内の長距離通話や海外へ通話が格安電話会社を通して安価な料金でかけられるようになりましたが、これは固定電話からしか利用できませんから、それらのサービスを利用するには、まずは固定電話を持つ必要があり、その申し込みはドイツテレコムで行ないます。
 最近は他の電話会社が固定電話の契約を提供していますが、実際に使えるようになるまで何ヶ月も待たされたり、ファックス機の送受信が不可能であったり、また、格安電話会社を利用してのダイヤルすることが出来なくなるなど、各社の規定によってサービスが異なりますので、他の会社で契約する場合はニーズにあったサービスを提供しているか必ず確認しましょう。

テレコムでの固定電話の申し込みを直接出向いて行いたい場合は
テレコムの直営店T-punkt/テー・プンクトに行きます。

 申し込みに必要な情報は下記をご参照ください。
( T-punktに出向いての申し込みは下記をご参照ください。

 オンラインでの申し込みは以下のテレコム公式サイトから行ないます。

 固定電話から市内や、ドイツ国内へ電話を掛けたい場合は、日本で掛けていた方法と同じですが、海外へのダイヤルは日本からの場合と若干異なります。詳しくは以下をご参照ください。

 格安料金で掛けられる電話サービスを利用したい場合は、事前の申請が必要かどうか、、また、コール・バイ・コール方式かコールバック方式かなどをあらかじめ知っておかなければなりません。
 格安通話料金は各社規定も料金設定も様々で、料金も毎日のように変動しますから、常に安い料金で掛けたい場合は、ダイヤル前に最新情報を得る必要があります。
 以下のようなサイトで格安通話料金を比較検討できますが、一番安い金額を提示している番号を使用すると話中になるばかりでつながらなかったり、雑音がひどかったりすることがありますから、安定している会社の番号をストックとして覚えておき、臨機応変に利用するのがコツといえます。

格安電話番号検索サイト
http://www.billiger-telefonieren.de
http://www.clever-phone.de/billigtelefonieren/info.html
http://www.telefontarife.de

 




公衆電話

 公衆電話はドイツ語でoffentliches Telefon/エッフェントリッヒェス・テレフォンと言い、公衆電話ボックスはTelefon Zelle/テレフォン・ツェレと言います。
 路上の公衆電話ボックスは、左のようなボックス式のほか、最近は、ボックスは汚れや破損が目立つため、耐水性公衆電話が開発され、電話機だけが路上に設置されることも多くなってきました。
  公衆電話はコイン式、テレフォンカード式、その併用式などがあり、空港などでは、クレジットカード払いが出来る機種も置かれています。また、ファックス機能内蔵の機種も見かけるようになりました。
 カフェやレストラン内にある公衆電話は小型のコイン式のものが多く、最低通話料がやや割高になっています。
 テレホンカードは、郵便局をはじめ、キオスクやガソリンスタンドなどで購入できます。種類は5ユーロと10ユーロのものがあります。
  公衆電話からのダイヤル方法は以下をご参照ください。




携帯電話

 

携帯電話はドイツ語で一般にHandy/ヘンディーと言いますが、Mobiltelefon/モバイル・テレフォンやFunktelefon/フンク・テレフォン、GSM-Telefon/ジー・エス・エム・テレフォンまたはFunker/フンカーと言う場合もあります。
 ドイツでの携帯電話の普及はかなりのもので、携帯電話会社とそのサービス内容も多種多様にわたってきました。
 携帯電話のタイプは大きく、長期契約タイプ/Vertrag/フェアトラークとプリペイド契約タイプ/Prepaid/プリペードの2種類に分けられます。携帯電話だけではスイッチは入らない仕組みで、契約時に受け取るSIM-Karte/ズィム・カーテと呼ばれる金色のチップを携帯電話に挿入しなければ動作しません。
  日本では携帯電話は電話通信のほかにメールのやり取りも頻繁に行ないますが、ドイツでは文字のメッセージはSMS/エス・エム・エスというやり方が主流で、書いたメッセージは携帯電話の電話番号へ送ることが出来ます。送信には1通あたり各社で定められた料金が必要ですが、受信は無料です。
  どの携帯電話会社の契約でも留守番電話録音サービス/Mailbox/メールボックスが付いており、設定をすると使用できるようになります。録音されたメッセージを聞くには各社が設定した通話料を支払います。
  長期契約タイプは通常、2年契約の更新型で、よく広告などに最新の携帯電話が1ユーロなどと出ているのはこの契約を交わした場合の携帯電話機種の料金です。長期契約型は通話料金が安価になるほか、2年後の更新時に新しい電話機を新規契約の際と同じ割引価格で購入することが出来ます。
  また、最近は他社の契約に乗り換えたいとき、これまで使用していた携帯電話番号を引き続き使用できるサービスや、フラットレート制など、さまざまなサービスが出てきていますが、最低2年は解約が出来ないことを念頭において契約しなければなりません。
 長期契約タイプは一度契約を交わすと、支払いは毎月の請求書が前もって届き、期日に銀行から料金が引き落とされます。最初の契約時に購入した携帯電話機が破損するなどで新しく電話機だけを購入した場合でも、使っていた機種に内蔵していたSIM-Karteを使いたい機種に入れるだけですぐに使い始められます。電話帳に入力していた情報はSIM-Karteに記憶させる設定にしておいた場合は、新しい機種でもすぐに引用できます。
  プリペイド契約タイプは、通話料が割高ですが、簡単に購入することが出来ます。初めての購入の際にプリペイド契約用のSIM-Karteを電話機に挿入し、使用し始め、残高がなくなってきた場合は、プリペイド用のテレフォンカードを購入し、カードに記載されている番号を入力し残高をチャージさせます。既にプリペイド契約用のSIM-Karteを所持している場合は、電話機のみを購入して挿入することも出来ますし、また逆に、携帯電話機を所持している場合は、プリペイド契約用のSIM-Karteのみを購入することも可能です。
  海外での通話(ローミング)は、どちらの契約タイプでもヨーロッパ内では問題ありませんが、プリペイドタイプの場合、ドイツ国外に出るとカードの買い足しが出来ないので注意しましょう。
  ヨーロッパ外の外国での使用は各会社によってまちまちですので前もって調べておく方がよいでしょう。また、海外でのローミングができることが確かでも、持っている機種によっては海外で使用する機能自体が備わっていないということがありますから、外国で携帯電話を使用したい場合は、電話機購入前に必ず確認しましょう。
  なおドイツで購入(契約)した携帯電話を海外にもって行って使用する場合、たとえばフランス行って使用する場合、掛ける先がドイツであっても、また、フランス国内であっても、電話機の契約がドイツである以上、通話料金は海外用通話料を支払うことになります。また、海外に居る際に電話が掛かってきた場合、それが掛かってきた電話であっても海外用受信料を支払わなければなりません。
 ドイツの携帯電話は紛失や盗難により第三者が使用しないよう購入当初からセキュリティーが掛けられており、スイッチを入れてもPIN/ピンと呼ばれる暗証番号を入れなければ起動しないようになっています。この番号は押し間違えも3度までしか許されず、3度以上間違えると、暗証番号は無効になり、Sperrcode/シュペア・コードや Sicherheitscode/ズィッヒャー・ハイツ・コードと呼ばれる購入当初に同封されている特別な番号を入れなければ起動しない仕組みになっています。

携帯電話からのダイヤル方法は以下をご参照ください。

 * 自転車や自動車の運転時にSMSを打つ行為や読む行為、また、イヤホンやそれに準じる装置の装着なしで携帯電話を使用することは法で禁じられており、また、大変危険な行為です。絶対にやめましょう。
 * ドイツでは日本と異なり、電車やバスの車内でも特別な制限がない限り携帯電話の使用が許されています。ですが、映画館や劇場での上演中や病院内、飛行機機内での使用は日本と同様に禁止です。

  携帯電話の契約や電話機の購入は、直営店に出向いて行なうほか、携帯電話会社の公式サイトから申し込むことも出来ます。

 以下では各携帯電話会社の概要をまとめています。
 各社共にプリペイド契約や、インターネット用カードの販売も行なっていますが、以下のコメントには、長期契約の主な特徴だけを挙げています。
  ロゴをクリックするとその会社のホームページへリンクします。

e-plus/エー・プルス
1ヶ月の通話時間が50分100分など数種から選べ、時間内なら追加通話料金が掛からない。
希望電話番号取得サービスやファミリー用格安契約サービスあり。
Vodafone/ヴォーダフォン
通話時間パッケージサービスのほかに自宅付近からドイツ国内固定電話へのダイヤルの格安料金サービス、週末無料通話パッケージなど多様なサービス。
T-Mobile/ティー・モバイル
通話時間パッケージサービスや基本料金と通話料のクラシック型など。契約時に携帯電話無しにした場合の割引サービスや、学生割引サービスなど。
O2/オー・トゥー
通話時間パッケージサービスのほか、フラットレートサービスなど。
学生用のサービスもあり。

BASE/ベース
携帯電話のフラットレート制導入。
月額基本料金で、ドイツ国内の固定電話への通話および、BASE社契約の携帯電話、e-plus社契約の携帯電話への通話とSMS送信が無料(その他の番号は要通話料)。また、留守番電話サービスへのダイヤルも無料。

debitel/デビテル
T-Mobile、 Vodafone、E-Plus、O2、Baseを総合的に取り扱っているので比較しながら契約できる。