携帯電話はドイツ語で一般にHandy/ヘンディーと言いますが、Mobiltelefon/モバイル・テレフォンやFunktelefon/フンク・テレフォン、GSM-Telefon/ジー・エス・エム・テレフォンまたはFunker/フンカーと言う場合もあります。
ドイツでの携帯電話の普及はかなりのもので、携帯電話会社とそのサービス内容も多種多様にわたってきました。
携帯電話のタイプは大きく、長期契約タイプ/Vertrag/フェアトラークとプリペイド契約タイプ/Prepaid/プリペードの2種類に分けられます。携帯電話だけではスイッチは入らない仕組みで、契約時に受け取るSIM-Karte/ズィム・カーテと呼ばれる金色のチップを携帯電話に挿入しなければ動作しません。
日本では携帯電話は電話通信のほかにメールのやり取りも頻繁に行ないますが、ドイツでは文字のメッセージはSMS/エス・エム・エスというやり方が主流で、書いたメッセージは携帯電話の電話番号へ送ることが出来ます。送信には1通あたり各社で定められた料金が必要ですが、受信は無料です。
どの携帯電話会社の契約でも留守番電話録音サービス/Mailbox/メールボックスが付いており、設定をすると使用できるようになります。録音されたメッセージを聞くには各社が設定した通話料を支払います。
長期契約タイプは通常、2年契約の更新型で、よく広告などに最新の携帯電話が1ユーロなどと出ているのはこの契約を交わした場合の携帯電話機種の料金です。長期契約型は通話料金が安価になるほか、2年後の更新時に新しい電話機を新規契約の際と同じ割引価格で購入することが出来ます。
また、最近は他社の契約に乗り換えたいとき、これまで使用していた携帯電話番号を引き続き使用できるサービスや、フラットレート制など、さまざまなサービスが出てきていますが、最低2年は解約が出来ないことを念頭において契約しなければなりません。
長期契約タイプは一度契約を交わすと、支払いは毎月の請求書が前もって届き、期日に銀行から料金が引き落とされます。最初の契約時に購入した携帯電話機が破損するなどで新しく電話機だけを購入した場合でも、使っていた機種に内蔵していたSIM-Karteを使いたい機種に入れるだけですぐに使い始められます。電話帳に入力していた情報はSIM-Karteに記憶させる設定にしておいた場合は、新しい機種でもすぐに引用できます。
プリペイド契約タイプは、通話料が割高ですが、簡単に購入することが出来ます。初めての購入の際にプリペイド契約用のSIM-Karteを電話機に挿入し、使用し始め、残高がなくなってきた場合は、プリペイド用のテレフォンカードを購入し、カードに記載されている番号を入力し残高をチャージさせます。既にプリペイド契約用のSIM-Karteを所持している場合は、電話機のみを購入して挿入することも出来ますし、また逆に、携帯電話機を所持している場合は、プリペイド契約用のSIM-Karteのみを購入することも可能です。
海外での通話(ローミング)は、どちらの契約タイプでもヨーロッパ内では問題ありませんが、プリペイドタイプの場合、ドイツ国外に出るとカードの買い足しが出来ないので注意しましょう。
ヨーロッパ外の外国での使用は各会社によってまちまちですので前もって調べておく方がよいでしょう。また、海外でのローミングができることが確かでも、持っている機種によっては海外で使用する機能自体が備わっていないということがありますから、外国で携帯電話を使用したい場合は、電話機購入前に必ず確認しましょう。
なおドイツで購入(契約)した携帯電話を海外にもって行って使用する場合、たとえばフランス行って使用する場合、掛ける先がドイツであっても、また、フランス国内であっても、電話機の契約がドイツである以上、通話料金は海外用通話料を支払うことになります。また、海外に居る際に電話が掛かってきた場合、それが掛かってきた電話であっても海外用受信料を支払わなければなりません。
ドイツの携帯電話は紛失や盗難により第三者が使用しないよう購入当初からセキュリティーが掛けられており、スイッチを入れてもPIN/ピンと呼ばれる暗証番号を入れなければ起動しないようになっています。この番号は押し間違えも3度までしか許されず、3度以上間違えると、暗証番号は無効になり、Sperrcode/シュペア・コードや Sicherheitscode/ズィッヒャー・ハイツ・コードと呼ばれる購入当初に同封されている特別な番号を入れなければ起動しない仕組みになっています。
携帯電話からのダイヤル方法は以下をご参照ください。
* 自転車や自動車の運転時にSMSを打つ行為や読む行為、また、イヤホンやそれに準じる装置の装着なしで携帯電話を使用することは法で禁じられており、また、大変危険な行為です。絶対にやめましょう。
* ドイツでは日本と異なり、電車やバスの車内でも特別な制限がない限り携帯電話の使用が許されています。ですが、映画館や劇場での上演中や病院内、飛行機機内での使用は日本と同様に禁止です。
携帯電話の契約や電話機の購入は、直営店に出向いて行なうほか、携帯電話会社の公式サイトから申し込むことも出来ます。
以下では各携帯電話会社の概要をまとめています。
各社共にプリペイド契約や、インターネット用カードの販売も行なっていますが、以下のコメントには、長期契約の主な特徴だけを挙げています。
ロゴをクリックするとその会社のホームページへリンクします。
|